灰色のピーターパン IWGP6

灰色のピーターパン―池袋ウエストゲートパーク〈6〉 (文春文庫)池袋ウェストゲートパーク・シリーズの久々の新作。
池袋の街のトラブルシューター果物屋のマコトは、相変らず金にならない揉め事解決に精を出している。
悪く言えばマンネリだが、安定した面白さがある。

「灰色のピーターパン」
エロDVDで儲けた小学生を狂人の恐喝から守る話。
とても池袋っぽい。

「野獣とリユニオン」
通り魔の暴行で一生足が不自由になったシェフの卵と妹が、犯人と和解する感動的な物語。

「駅前無認可ガーデン」
無認可の保育園で働く知恵遅れの男が、性犯罪者を追い詰める活躍を描いている。

「池袋フェニックス計画」
池袋から違法外国人と風俗を撲滅する焦土作戦の陰謀にマコトが挑む。

現代日本の暗部をテーマにした作品が多いが、どれも爽やかである。

解説にもある通り、フラットなスタンスのマコトを、ストリートギャングの王様とヤクザの若手幹部がサポートするスタイルは変わらない。
マンネリは探偵モノの王道であり、確立したスタイルで読者を飽きさせない石田依良はさすがである。

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