乱世を生きる

乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない (集英社新書)たかだかサブプライムローンの影響で、世界経済がこれだけボロボロになってしまうのを見ると、市場原理の限界を疑うのも当然である。
この本では、市場原理だけでなく、様々な常識を疑い、挑戦している意欲的な本である。
分かり易いかどうかは、別問題だが。

まずは、「勝ち組・負け組」問題である。
バブルが崩壊した日本で、内部的には状況を打開出来なかったため、外部の力を借りて不況を乗り越えようとした。
その時成功した外部勢力が「勝ち組」とされ、本来の「負け組」の存在が隠蔽された。

ややこしい話である。
だいたいこの調子である。
疑問を持つ視点は良いのだが、論理展開が難しい。
作者自身が、「何が書きたいかわからない」中で書き始めた本なので、仕方がないのだが。

経済活動とは、利益の追求ではなく、人々の生活や文化も含めた「流れ」である、という視点は面白い。
確かに、赤字になっても企業はなかなか潰れないが、手形の支払いが期日に出来ないと潰れてしまう。

世界経済の破綻、二大政党制、スーパーマーケット、投資と欲望などの問題を論じている。

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