北岳登山

標高では富士山に次ぐ日本No.2なのに、あまり知られていない北岳に登って来た。標高3,000m強は伊達ではない。低酸素状態における、人間のパフォーマンス低下を実感した。

家を出たのは夜中の1時。
夜明け前に到着したのに、駐車場はほぼ満車である。
駐車場から広河原まではマイカー規制のため、バスか乗合タクシーで行くことになる。
バス3台でも座りきれないほど登山客が多かった。
バス会社側の段取りが悪く、遅れての出発になった。
山関係の人は、物事をスムーズに進めるのが苦手な感じがする。

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まずは、川沿いに二俣まで向かう。
上りはどんどん厳しくなる。
周りが林なので、景色は楽しめない。
休憩するとハエが寄ってくる。
このハエがやたら人懐っこく、手で払ったくらいではなかなか逃げない。
手でつまんで、簡単に捕まえることが出来る。

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天気は良く、日焼けしてしまった。
防寒対策はバッチリだったが、まさか暑くなるとは思わなかったので、日焼け止めは持って来なかったのだ。

二俣から左俣コースで、八本歯に向かう。
コースタイムは、ほぼ地図に書いてある通り。
PROTREKの腕時計で高度を測り、進み具合を確認しながら登る。

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山頂付近、3,000m近くなると、さすがに空気が薄い。
ちょっとして動きでも、すぐ疲れてしまう。
3歩進んでは、次の一歩を踏み出すか考えてしまう。
空気が薄くなった宇宙船で、乗務員の動きが怪しくなる描写がSF映画によくあるが、乗務員の気持ちがよくわかった。
何をするのも面倒になってしまうのだ。

どうにか山頂に到着。
しかし、山頂は暑かった。
温度計を見ると、40度を越えていた。
寒さ対策としてラーメンを用意したのだが、冷し中華が欲しい気温である。
おまけに、用意したラーメンの具(乾燥したとうもろこし、ねぎ、わかめ等)を入れると、水を吸ったわかめが大きくなって、わかめの味しかしない。
ちょっと凹んだ。

暑い割には雲が多く、景色もいまひとつ。

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少し下って、肩ノ小屋に到着。
ほぼ予定通りの14時過ぎである。
無事到着を缶ビールで祝うも、暑かった山頂と違い、肩ノ小屋付近は気温が低く、ビールの旨さがいまひとつだった。
荷物の整理をした後は、することもないので、割り当てられて布団半分のスペースで横になる。

ちなみに、肩ノ小屋は、一泊二食付きで7,500円。
夕食は16:30、朝食は4:30という、健康的なんだか、不健康なんだかわからないスケジュールである。

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夕食はカレーかと思いきや、メインは魚料理だった。
夕食後、18時頃には布団で横になる。
薄い酸素と季節はずれの花粉症に悩まされながら、いつの間にか眠ったしまった。

3:30には部屋の明かりがついた。
4:30の朝食を食べ終わると、日の出の時間である。
雲が多かったが、なんとかご来光を拝むことが出来た。

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2日目は、とにかく下る。
岩場の急な下りから始まり、いつの間にか苔が目立つ林になった。
の中は高度が変わると、生物の相が変化するので面白い。
しかし、そんな風景を味わう余裕もなく、3時間で1,500mを下った。
途中で足が言うことをきかなくなり、何度か転びそうになった。

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予定より早く広河原に到着した。
乗合バスよりも100円安いだけのタクシーに乗り、駐車場まで戻った。

翌日は、筋肉痛が酷く、日常生活を送るのも大変だった。
次回は、もっとゆっくり下山しよう。

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[ハンディGPSの電源を入れ忘れたので、ルートが切れ切れにしか記録されていない。]

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