ついに始まった「化物語」新シリーズ。
でも、新作なのに、知っている内容だった。
今までのシリーズやアニメ版で語られていたGWの出来事を、時系列でキチンと語っているのが本作である。
暦と2人の妹の掛け合い漫才は別にして、物語の内容はアニメで放映されていた通りだった。
アニメは原作通りなので、当然この話も原作で書かれていると思っていたのに、違ったようだ。
新作なのに、ストーリーがわかっている、というのも不思議なものだ。
しかし、暦がどのように障り猫にトラップを仕掛けたか、などアニメ版で描かれていなかったデーティルが面白い。
そして、本作では羽川翼の気持ち悪さが前面に出ている。
何でも知っている優等生の羽川は、それだけでも近くに居て欲しくない人物である。
アニメ版では、頭がいいだけでなく、誰にも優しい好人物として描かれているが、本作では視点が違い。
不幸な家庭で育ったにも関わらず、育った故に、完全に正しい行いしかしない羽川は、怪異以上の脅威である。
そのストレスに耐えきれず、障り猫に取り憑かれ、取り込んだ。
2011年12月までに「化物語」シリーズは後5冊発刊される、と巻末で宣言されている。
当分楽しめそうだ。
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