新刊ラジオで大プッシュされていたファンタジーである。
とても厚く、そして内容は暗い。
用語辞典や年表も付けて、頑張って異世界を構築していると思う。
でも、私の趣味ではなかった。
どこかヨーロッパの中世を想わせる世界。
そこでは、妖精が現れると世界が破滅すると言われていた。
母親を亡くして一人で生きる少女ペチカは、貧乏と虐待から性格が荒んでいた。
妖精と出会ったペチカは、生まれた村を離れ、世界を旅する。
この小説で特筆すべきなのは、主人公であるペチカの性格の悪さだろう。
しかし、モップを口の中に突っ込まれるような虐待を受けていれば、荒んでしまうのも仕方ないと思う。
むしろ子供の持つ不安感や無力さがよく描かれていると思う。
ただ、高い評判で期待が上がり過ぎたのか、あまり楽しめなかった。
地図や用語辞典、年表などもあるのだが、物語そのものが楽しめないと、周辺情報への興味もわかない。
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