植物はすごい

植物はすごい - 生き残りをかけたしくみと工夫 (中公新書)われわれ動物とは違う戦略で生き延びている植物たち。
その「スゴさ」を伝える本である。

まずは、冒頭、植物のケタ違いの成長速度に驚いた。

キャベツのタネの重さは、1粒が5ミリグラムです。(中略)
この1粒のタネが栽培されると、発芽して、芽生え成長し、約4ヶ月後には、市販される大きさの一玉のキャベツになります。その重さは、およそ1200グラムです。
(中略)ということは、キャベツは、約4ヶ月の間に約24万倍に成長したことになります。

しかし、その後はちょっと地味な話が続く。

ユーカリには猛毒の青酸がある。
コアラは、それを無毒化する細菌を腸の中で飼っている。
生まれたばかりの子どもは細菌を持っていないので、糞を食べさせることで細菌を移植する、と言うようなトリビアは面白い。

紫外線で発生する活性酸素の害を防ぐために、植物は体内でビタミンを作っている。
ビタミンを作れない我々は、その植物をありがたく頂くしかない。
よく出来たものだ。

抗酸化物質であるアントシアニンやカロテンは、花びらの色を出す元になる。
だから、紫外線が多く降り注ぐ高山では、あざやかな花が多い。

冬に凍らないために、冬場は「糖分」を増やすので、冬の野菜は甘い。

やっぱり植物は面白い。

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