本題

西尾維新対談集 本題西尾維新の作品はとても好きだが、作家個人にはあまり興味はなかった。
でも、図書館で対談集を見かけ、借りて読んでみたら、なかなか興味深かった。
作家同士の対談なので、作り手の苦悩と想いが伝わってくる。

西尾維新が対談したのは、以下の人たちである。

小林賢太郎
劇作家、パフォーミング・アーティスト。
コントグループ「RAHMENS」

荒川弘
漫画家。主な作品「鋼の錬金術」「銀の匙」

羽海野チカ
漫画家。主な作品「ハチミツとクローバー」「3月のライオン」

辻村深月
作家。主な作品「冷たい校舎の時は止まる」「ツグナイ」

堀江敏幸
作家、フランス文学者、早稲田大学文学学術院教授。
主な作品「おぽらばん」「熊の敷石」

小林賢太郎という芸人は知らなかった。
彼は、現役で美大に入るだけの画力と、商売出来るほどのマジックの技があるのに、コントを極めるために敢えて封印していたという。
お笑い芸人も芸術家であり、そこには一般人とは違う覚悟があることを伺わせるエピソードだ。

それぞれ有名な作家なのだが、自分の方法に不安を抱えながら、作家以外にはなれなかったから作家になった、と発言している。
世間的には凄い才能を持っている人だと思われているが、集団で作業を出来る自信がなかったから、一人で出来る作家を選んだということだ。
どんなに成功しているように傍目からは見えても、本人から見た自分は違うらしい。

羽海野
「持っていたら他のことが何もできなくなる人生になってしまうよ」というのが「才能」という感じですね。

緻密な構成の小説を書いているように見える作家でも、実は先のことを考えずにスタートしているのが面白い。
また、その状態を楽しんで、読者のように次の展開にワクワクしているようだ。

西尾
僕は先を見据えながら書くというのがとても苦手なので、いつも「これからどうなるのかな・・・?」と思いながら書いています(笑)「・・・いきおい書きだしちゃったけれども、どうなるんだろう?」という。「こんな無茶ぶりをしてしまったら、明日の僕はどう応えるのだろうか?」みたいに書いていくんです。

西尾維新が巻末で次巻予告をする秘密もわかった。
こんな綱渡りな方法を毎回実行しているとは。
その度胸に驚く。

西尾
予告さえしてしまえば、内容は後からきっと思いつくはずだ、という感覚ですね。「明日の自分は、これを書けているはず」という期待ですかね。

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