「ジェラシック・パーク」シリーズの久々の新作である。
あのパークが遂に開園する。
予想するまでもなく、パークの不手際で恐竜が逃げ出し、パーク内は阿鼻叫喚の地獄と化す。
過去に実在した恐竜だけでなく、遺伝子を合成して新たに創作した怪獣まで登場する。

「ジェラシック・パーク」シリーズでは、かなりの人数が食い殺されているはずだが、この映画ではめでたくパークは開園し、毎日数万人の観客が訪れる人気スポットとなっている。
パークの運営責任者であるクレアの２人の甥がパークを訪れるが、忙しいクレアは２人の相手をしている暇がない。
元軍人のオーウェンは、知能のあるラプトルは調教出来ると考え、訓練を行っている。
警部部門のヴィックはラプトルを兵器として使えると考えている。
そんな中で、恐竜と複数の生物の遺伝子を合成したハイブリッド恐竜インドミナス・レックスが、特殊能力を使い、檻から逃げ出した。
インドミナス・レックスは逃げる過程で翼竜のドームを破壊し、自由になった翼竜達は観光客を襲う。
クレアの甥達は、インドミナス・レックスの居るエリアに迷い込み、彼らをクレアとオーウェンが追う。

予想を裏切らない展開と大騒ぎの映画だった。
しかし、歴史的な１作目のような驚きがなかったのは、仕方のないことだろう。
「本当に恐竜が動いている」という感動は、あの時代だからこそ味わえた体験だと思う。

始めは嫌なヤツに思えたクレアが意外に頑張っていた。
恐竜の死に立ち会い涙し、甥達を心配して駆けずり回り、最後にはエイリアン２のリプリーを想わせる活躍をする。
子供たちをはじめとして、他のキャラがパッとしないなか、独りで持って行った感がある。

Tレックスされも凌駕する化け物であるインドミナス・レックスを、どのように倒すのか気になっていたが、最後のオチには納得である。
デカいものにはかなわない。