〈インターネット〉の次に来るもの

インターネットが普及した現在の次に、何が流行るかを予想したビジネス本かと思ったら、とんでもなかった。
「未来を決める12の法則」とあるが、その先にあるのは、コンピュータと人間の接続による新しい生命体の誕生だった。
まんまSFのような、壮大な思想についての本だった。
とても楽観的だが、それもまた良い。

本書の目次は、以下のようになっている。
が、これだけ見ても、何だか全然分からない。

1.BECOMING —ビカミング
2.COGNIFYING —コグニファイング
3.FLOWING —フローイング
4.SCREENING —スクリーニング
5.ACCESSING —アクセシング
6.SHARING —シェアリング
7.FILTERING —フィルタリング
8.REMIXING —リミクシング
9.INTERACTING —インタラクティング
10.TRACKING —トラッキング
11.QUESTIONING —クエスチョニング
12.BEGINNING —ビギニング

訳者あとがきに沿って言うと、こういうことだ。

BECOMING:ネット化したデジタル世界は名詞(結果)ではなく動詞(プロセス)として生成される。
COGNIFYING:世界中が利用している人工知能(AI)を強化することで、それが電気のようなサービス価値が生じる。
FLOWING:自由にコピーを繰り返して流れる。
SCREENING:本などに固定されることなく流動化して、画面で読まれるようになる。
ACCESSING:すべての製品がサービス化し、リアルタイムにアクセスされる。
SHARING:シェアされることで所有という概念が時代遅れになる。
FILTERING:コンテンツが増え過ぎてフィルターしないと見つからなくなる。
REMIXING:サービス化した従来の産業やコンテンツが自由にリミックスして新しい形になる。
INTERACTING:VRのような機能によって高いプレゼンスとインタラクションを実現して効果的に扱えるようになる。
TRACKING:すべてを追跡する機能がサービスを向上させ、ライフログ化を促す。
QUESTIONING:問題を解決する以上に新たな良い疑問を生み出す。
BEGINNING:すべてが統合され著者がホロスと呼ぶ次のデジタル環境(未来のインターネット)へと進化していく。

これでも、やはり伝わりにくい。
最終的には、既存の価値観が失われ、すべての人間と機械がネットで繋がれた地球大の新しい生命体が生まれる。
「攻殻機動隊」よりもスケールの大きい構想が、ぶち挙げられている。
そして、なかなか説得力がある。

我々が「なっていく」ものの規模を理解するのは難しい。これは我々が作った最大の何かだ。例えばハード部分を見てみよう。現在では世界中で40億の携帯電話と20億のコンピュータがつながっていて、地球の周りを継ぎ目なく覆う大脳皮質となっている。それに加えて、カメラや車から衛星まで何十億もの周辺チップや関連デバイスがある。すでに2015年には、全体で150億のデバイスが1つの大きな回路に接続されていた。それらのデバイスにはそれぞれ10億から40億のトランジスタが入っており、このホロス全体では10垓個(10の21乗)のトランジスターが入っていることになる。こうしたトランジスターは脳のニューロンと考えることができる。人間の脳には860億のニューロンがあり、これはホロスの1兆分の1の規模だ。その規模からいつて、ホロスは脳の複雑さを大きく超えている。それにわれわれの脳は、ホロスとは違って数年ごとに2倍の大きさになったりしない。

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