メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち

ジキルとハイドの娘を中心に、モロー博士の動物人間やフランケンシュタインの花嫁などが活躍するスチームパンク風のコミカルなミステリーである。
助っ人としてシャーロック・ホームズまで登場する豪華さである。
ストーリー的には驚くべきところはないが、作中にちょいちょい差し込まれる娘たちの会話が楽しい。

主人公はジキル博士の娘であるメアリが、母親の死によって収入がなくなり途方に暮れているところから始まる。
母親が生前に送金していた先にいたのは、ハイド氏の娘であるダイアナだった。
まったく正反対の性格の2人は、シャーロック・ホームズの助けも借りて、喧嘩しながらもジキルとハイド及び秘密結社の謎を解明する。
捜査の過程で、不思議な生い立ちを持つ娘たちと知りあり、同居することになる。

個性的な女の子たちが登場し、活躍するのだが、ストーリー的には、あまり趣味ではなかった。
とにかく、途中に差し込まれる女の子たちの会話が楽しい。
それに尽きる。

ミセス・プール  まるで承諾が必要だったみたいですね! メアリお嬢様はレディです。レディがすると決めたことは正しいに決まっていますよ。
メアリ  わたしたちがうっかり何かを割ってしまったときにも、そう言ってくれたら!
ダイアナ  先週の応接間の件とかね。

「ベアトリーチェ! ジュスティーヌ!」家に入るとすぐにメアリは呼びかけた。声が廊下に反響する。返事はない。それから三人でいっせいに叫びはじめた。メアリの知るかぎり一度も声を叫んだことなどない、分別のあるミセス・プールまでもが。
ミセス・プール  もちろん叫んだことくらいありますよ。わたしだって人間です、そうでしょう?
ダイアナ  叱るのと叫ぶのは違うよ。

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