リズムやコード等の音楽理論を知りたかったのだが、人間が音楽をどう感じているかにつての科学的説明だった。
これはこれで面白い。
音楽は、メロディ、ハーモニー、リズムで出来ている。
メロディは横糸、ハーモニーは縦糸、リズムはアクセントである。
人間は音楽をまとまり(ゲシュタルト)で認識する。
パターンを予測し、パターンから外れると違和感を感じる。
音楽の規則はこれに縛られており、心地よい音楽を作るには、意外に自由がなく、無限のバリエーションがあるわけではないようだ。
あるべきコードの進行も決まっており、それを外れることが出来ない。
人間は無音を補完する。
曲の途中に無音が挟まると、人間はあるべき音を脳の中で補完し、その音が聴こえると感じる。
また、人間には先天的に心地よさを感じるリズムがある。
赤ん坊でも、自分の心地よいリズムで机を叩く。
人間が音楽を感じる時、理屈ではないパターンがあり、それに左右されていることが分かって面白い。
メロディはピッチの変化が感じられるのですが、ピッチの変化がそのままメロディになるわけではありません。ピッチ(音の高さ)の変化を意味のある情報として解釈することによって、メロディが形成されるのです。人間は、感覚情報を受け取ったとき、まとまり(ゲシュタルト)のある事象として知覚しようとします。このような、まとまりを形成する情報処理を、群化または体制化といいます。ピッチの連なりを群化(グルーピング)、体制化することでメロディが形成されるのです。
スキーマができあがると、意識するわけではないのですが、音楽の展開を予測しながら音楽を聴くようになります。西洋音楽では、トニックのコードのあとは、サブドミナントかドミナントのコードが来て、最後はトニックのコードで終わります。メロディが大きく上下に跳躍すると、元に戻ることを期待します。曲の最後は主音で終わるだろうと、信じて疑いません。