初歩の鉱物学講座

ブラタモリを観ていて、地学に興味を持ったので、「初歩の鉱物学」に参加してきた。
場所は、地層の聖地と言われている長瀞のそばなので、同じ埼玉とはいえ、自宅から片道3時間近くかかった。
休日なので場所によっては道が渋滞していたのもあるが、往復だけで疲れた。
講座自体は、楽しかった。
ただし、参加者が私以外は親子連れしかいない、というプレッシャーを感じなければ、だけれども。

会場である「埼玉県立自然の博物館」の周辺はキャンプ場や公園があり、そこそこ人が多い。
公園の木々の紅葉が始まっていた。

新型コロナの影響で、参加者間の距離を取る必要があるため、普段よりも参加者が少ないそうだ。
とても人気のある講座らしく、今回参加できたのはラッキーだったらしい。
わたしは、広い机をひとりで使えて、とても作業がしやすかった。
ちなみに、料金は500円。博物館を見学する場合は、別料金。

講義は、まず「鉱物」とは何か?から始まる。
メインの対象が小学生高学年の割には、ハードなスタートである。
考えたこともなかったが、「鉱物」とは「天然」で「無機」で「結晶」のものらしい。
「岩石」の中にも「結晶」が混ざっているが、明確に形が分かるものが「結晶」らしい。
「分かるって、誰が?」というツッコミを入れたくなるが、主人公は小学生なので発言は控える。
その後、化学組成や結晶構造の話が続くが、「原子」や「分子」も教わっていない子供には厳しいのではないか?
わたしも、むかしの知識を総動員して、追いつくのがやっとである。

この時期の子供たちは、細かい知識よりも、楽しい実験があればいいのかもしれない。
銅が含まれているようには見えない青っぽい結晶に、銅が含まれていることを証明する実験となった。
その結晶に薄い塩酸を加えると、二酸化炭素が分離して泡が出る。
さらに、ホチキスの針を落とすと、針が段々と赤っぽくなる。
これは、針が錆びたのではなく、結晶から塩酸に溶けた銅が、針に付着しているのである。
化学式の展開の理解が追いつかなかったが、面白い実験だった。

次は、鉱物の鑑定である。
色、結晶の形、硬さ、割れ方を頼りに、配られた8個の鉱物を鑑定する。
これは、とてもむずかしい。
結晶の形ははっきりしないし、硬さなんて微妙すぎる。
サポートのボランティアのお爺さんに助けてもらい(ほぼ正解を教えてもらい)、なんとか合格した。

最後は、自分の好きな鉱物を8つ選んで、コレクションを作り、持ち帰る。
これが、なかなか楽しい。
自分なりに形と色のバランスを考え、最高のラインナップを選択する。
選ぶとなると8個では足りないが、そこは割り切る。
黒い紙に、粘土で鉱物を止めて、下に名称を貼り付ける。
自分だけの立派なコレクショの出来上がり。
ちょっと誇らしい。

また、3時間かけて帰る。
楽しい講座だった。
明日まで、ここで得た知識が残るか分からないが、コレクションは確実に残る。

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