オデッセイ

火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)長いこと日本での公開を待っていたが、原作が好きすぎて、地味な映画に感じてしまった。
渋い映画が得意なリドリー・スコットが監督なので、生きのいい映画を求めるのも無理というものかもしれない。
映像は綺麗だし、ちゃんとポイントはおさえているのだが、少し物足りない。

原作の感想はこちら。

リドリー・スコットなのでいつも通り映像は美しい。
ABBAやデビット・ボーイの音楽も良かったし、「宇宙海賊」「アイアンマン」などのポイントもちゃんとおさえている。

みんなで協力して火星に残された主人公を助ける姿が前面に出ている。
映画として盛り上げるには、それが正しい方法なのだろう。
しかし、科学を武器に地道なサバイバルを続ける主人公の姿が、相対的に薄くなってしまっている。
小説ではないので、科学的背景の説明もどうしても淡白になってしまう。

火星の生活や機器はとてもリアルに描かれている。
火星の嵐の凄まじさなどは、文章ではわからない迫力である。

私としては、もっと音楽をノリノリに使った、ポップな映画にして欲しかった。
大御所の監督と有名な俳優ではなく、若い監督と無名な役者を使ってくれればと思う。
バカでお下劣なセリフが減ってしまったのが残念である。

まあ、原作を読んでいない人は楽しめるかもしれない。

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